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年会費1000円を払うと250円でランチを食べられる「250にこまる食堂」が広がっている。単なる格安ランチではなく実は、年会費を積み立てた基金で、生きづらさを抱える若者の職業訓練などを支援するプロジェクトだ。そうした若者も勤める横浜市の5店で始まり、東京都内の居酒屋が2月下旬に加わった。居酒屋の山本友大店長(32)は「最初は赤字になっても、とにかく多くの人に食べに来てもらって社会貢献も商売も両立させたい」と意気込む。【杉埜水脈】
「親子(丼)オッケーイ!」。威勢の良い店員の声が飛び交う。JR蒲田駅前の居酒屋「叶え家」(東京都大田区西蒲田7)のランチタイム。だしの染みた鶏肉に半熟卵が絡む親子丼や、香ばしいカツカレーなど6種類のメニューが、どれも250円(非会員は300円)だ。山本さんは「せめて390円でやりたかった」と苦笑する。 「にこまる食堂」は、親らが設立した基金に年会費が寄付され、若者のジョブトレーニング費や運営費、新店舗設立資金に充てる仕組み。非会員に上乗せされた50円も寄付に回る。若者自立支援活動を約20年間続けるK2インターナショナルジャパン(横浜市磯子区)が昨夏、市内で自営するお好み焼き店やカフェ計5店で始めた。今では1日計約250〜300食が売れる。 5店は、長期間のひきこもりや軽度の発達障害などのために、一般企業になじみにくい若者の職業訓練や雇用の場でもある。彼らに飲食業について講義した縁で山本さんは2年前、K2スタッフと知り合った。叶え家の店員は特に問題を抱えた若者ではないが、250円という値段に「中途半端でない決意」を感じ「にこまる食堂」に参加した。非会員にも250円で提供中の3月末までに「1日100食」が目標だ。 250円の秘密は、人脈を生かして協力的な業者や農家から仕入れる食材の安さ。K2の場合、親や支援者らが寄付する食材も豊富だ。寄付を受けた自家栽培の白菜がキムチや豚キムチ丼になったり、柿やミカンが無料で追加されたりする。 プロジェクトリーダーの岩本真実さん(39)は「仕入れ努力や営業努力で成り立つ値段設定」と言う。寄付のおかげで収益を出すことも十分可能だという。また若者支援だけではなく「誰でも安心して、温かくておいしいご飯が250円で食べられる場所を提供する社会運動」として全国に広げることを目指している。問い合わせ先はK2(045・752・5066)。 【関連ニュース】 社員食堂のヘルシーメニューは。 BOOK:『おもひで食堂』 暮らし・教育 『しあわせ食堂』=武内ヒロクニ+毎日新聞夕刊編集部 若者自立支援基金:年会費1000円でランチ250円 にこまる食堂に共感 /神奈川 花開け・徳栄のセンバツ:甲子園出場祝い、食堂に牛ステーキ定食 /埼玉 ・ カラーボール見事命中!コンビニ強盗すぐ逮捕(読売新聞) ・ <訃報>清水一行さん79歳=作家、「小説・兜町」など(毎日新聞) ・ 民主、執行部批判の生方副幹事長を解任へ(読売新聞) ・ 救えなかった命…無念抱え 長崎屋火災から20年、元救助隊長が定年(産経新聞) ・ 農薬工場の廃液タンクが爆発=従業員駐車場の車を直撃−静岡(時事通信)
by c1e5seckgw
| 2010-03-23 15:25
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